東日本大震災からまもなく12年。ことしも被災した各地をめぐり歩く。3月11日から一週間、久しぶりに下北半島まで足を延ばす。『原発ドリーム』の取材で訪れたところをもういちどたどるつもり。
これまでと同様、今回も取材が目的で行くわけではない。単にその年そのときの様子を見ておきたい。それを少しのあいだだけでも記憶にとどめておきたい。街とか、人とか、景色とか――。しいてあげればそんな理由から。
だからなにかに役立てようといった考えは端からない。そういう下心があると見えるものも見えなくなる。なのでただその場所に身を置く、それだけ。それだけだけれど、それがいちばんいいことのように思っている。
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下は、2012年3月上旬に下北半島を訪ねたときの写真の一部。
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