墓参りがてら石巻の津波復興祈念公園を訪ねた。

 盆を避け、だいぶ遅れてから郷里の墓参りに行った。コロナ蔓延で人の移動を控えるよう呼びかけられているなかなので、実家にも連絡を入れず(連絡すれば会いたくなるので)、誰とも会わないよう心がけた。車での日帰りはさすがにきついので宿を取ったが、終えて帰ってくると、宮城県にも緊急事態宣言が出された。
 行ったついでに、石巻南浜津波復興祈念公園に寄った。石巻には3月にも行っているが、そのときはまだ工事中で、なかには入れなかった。なので、完成したら行きたいと思っていた。今回、それが果たせた。
 一帯はかつて住宅地で、大勢の市民が暮らしていた。それが津波とそのあとの火災で消失してしまった。たくさんの人たちが亡くなった。わたしの古い友人も亡くなった。
 その祈念公園には、かつてあった街の記憶がたどれるよう、震災前の街路が復元されている。辻々には当時の街並みの写真も添えてある。これまで他の祈念公園もまわってきたが、こうしたコンセプトの公園はなかったと思う。
 公園内には津波伝承館が建てられている。拝見させてもらったが、まだ整備の途中のようだった。その窓際のベンチに坐って、街の人たちや友人のことを想いながら長い時間海のほうを眺めていた。

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